5月15日、ボストンのTDガーデンで行われたイースタン・カンファレンス・セミファイナル第7戦、ボストン・セルティックス対フィラデルフィア・セブンティシクサーズの一戦は112-88でセルティックスが勝利し、シリーズを4勝3敗として東地区決勝進出を決めた。
セルティックス対シクサーズの試合結果|2022-23シーズン
・第1戦:セルティックス 115-119 シクサーズ
・第2戦:セルティックス 121-87 シクサーズ
・第3戦:シクサーズ 102-114 セルティックス
・第4戦:シクサーズ 116-115 セルティックス
・第5戦:セルティックス 103-115 シクサーズ
・第6戦:シクサーズ 86-95 セルティックス
・第7戦:セルティックス 12-88 シクサーズ
試合のキーポイント
二大エース以外のスカッド
シリーズこそ7戦までもつれたが、内容はセルティックスが圧倒。フリースロー以外のほぼ全項目でセルティックスがスタッツを上回っている。特に注目したいのが、ネットレーティング9.6の差だ。実はセルティックスはファーストラウンドのアトランタ・ホークスに対し、ネットレーティング4.5と苦戦。オフェンスは問題なかったが、114.3のディフェンシブレーティングは失点が多いという見方が出来る。一方で対シクサーズ戦ではオフェンシブレーティングはのままにディフェンシブレーティングは107.9と改善。最終戦までに持ち込まれた割に数字は良かったわけだ。
シクサーズは頼みのジョエル・エンビードを含めオフェンスが停滞し、107.9のオフェンシブレーティング。エンビードは2年連続の得点王を獲得したが、セルティックス戦では平均25.5得点。普通に見れば十分な結果だろうが、ポストシーズンということを考えると30得点前後は欲しかった。エンビードの分もチームでカバーできればよかったのだが、その点はセルティックスと大きな差が生じている。
セルティックスはマーカス・スマート、マルコム・ブログドン、デリック・ホワイトで40得点ほどが期待できるが、シクサーズはタイリース・マクシーとトバイアス・ハリスに次ぐ5番手、6番手が出てこなかったわけだ。スタメンはシクサーズもセルティックスに見劣りしないため、ベンチメンバーの層は勝負がつく大きな要因となってくる。
117.4のディフェンシブレーティングと守備でも苦戦した。
キープレイヤー
ジェイソン・テイタム(セルティックス)
シクサーズを相手に平均29.0得点、11.1リバウンド、5.0アシストと各項目で大活躍。特に10リバウンド越えは素晴らしく、インサイドでも輝いた。とりわけ第7戦で51得点で勝利を掴み取ったパフォーマンスは正にエースと言える存在に。
ジョエル・エンビード(シクサーズ)
セルティックス戦は平均25.5得点、9.0リバウンド、3.0ブロックと十分な成績なのかもしれない。しかし、問題なのは42.1%のフィールドゴール成功率だろう。レギュラーシーズンは50%を超える成功率でリーグを支配したが、セルティックスの巧い守備に抑え込まれてしまった。
MVPを受賞したビッグイヤーとなっただけに成功を収めたいシーズンだったが、来シーズン以降に悲願の優勝は持ち越しとなった。