NBAプレーオフ2023

【マッチプレビュー】ナゲッツ対レイカーズのプレーオフ・カンファレンスファイナルを展望|2022-23シーズン【NBA】

ポストシーズンもセミファイナルの激闘を経て、各地区のファイナルへと突入した。今回は第1シードと第7シードが激突する一戦をマッチプレビューしていこう。なお、記事執筆時点では一戦目が終了している。

ナゲッツとレイカーズの勝ち上がり

ウェスタン・カンファレンスで首位を獲得した勢いそのままに、プレーオフでも快進撃を続けているデンバー・ナゲッツ。カンファレンスセミファイナルのフェニックス・サンズ戦でもその圧倒的な強さを見せつけた。シリーズこそ6戦までもつれたものの、完成度の高いバスケットを披露。ロスターの6選手が二桁得点を上げるなど、バランスの良いオフェンスが特長だ。

一方のロサンゼルス・レイカーズは第7シードと下位シードながらも駒を進めた。ただシーズン後半戦は好調を維持してきただけに、この成績はサプライズではないのかもしれない。メンフィス・グリズリーズとの一戦ではスティーブン・アダムズ不在のインサイドを徹底的に攻め、ゴールデンステイト・ウォリアーズ戦でもスモールラインナップを相手にフィジカル勝負を挑んだ。特にフリースローで得点を重ねており、インサイドへのアタックでファールを誘っている。

2022-2023シーズンのレギュラーシーズン成績

・2022年10月27日:ナゲッツ 110-99 レイカーズ
・2022年10月31日:レイカーズ 121-110 ナゲッツ
・2022年12月17日:レイカーズ 126-108 ナゲッツ
・2023年1月10日:ナゲッツ 122-109 レイカーズ
レギュラーシーズンでの対戦は2勝2敗と五分。
しかし、レイカーズはトレード後に好調のため、あまり参考にはならないだろう。

試合の注目ポイント

フィジカル勝負

レイカーズの勝ち上がりを見ると、ストロングポイントのフィジカルで優位に立ってきた。
しかし、ナゲッツはニコラ・ヨキッチ、アーロン・ゴードン、マイケル・ポーターJrといったサイズに優れる選手が多い。今までの勝ち筋をシャットアウトする可能性があるだけに、レイカーズは苦戦しそう。

かと言って、レイカーズとしては苦手のアウトサイドショットを土壇場で披露することは考えにくい。一応一戦目では奇をてらってか、レイカーズが前後半序盤にスリーガードを採用した。機能せずに主導権を握られてしまったため、第1Qの後半には修正してきたが、やはりコート上の組み合わせはオースティン・リーブス、その他ガード陣、レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビス、八村塁がよさそう。

互いにインサイドの真っ向勝負を挑むことが予想され、どちらがその対決を制するかが鍵となる。ナゲッツからしてみれば、インサイドディフェンスを厚くするであろうレイカーズに対し、空いたスリーポイントスペースから効果的に得点を決めることで試合を優位に進められそうだ。特にヨキッチ対策でアーロン・ゴードンをフリーにすることが多かったため、ゴードンの使い方は肝となってくるだろうし、アウトサイドに優れた選手を置くべきかもしれない。

キープレイヤー

ニコラ・ヨキッチ(ナゲッツ)

これまでのポストシーズンで平均30.7得点&12.8リバウンド&9.7アシスト超と圧倒的なパフォーマンスを披露。チーム全体で連携するオフェンスを展開できるのも、ヨキッチがゲームメイクを担当しているからだ。

レイカーズのインサイドディフェンスはデイビスが君臨するが、ヨキッチのハイポストパスはデイビスをリングから遠ざけることが可能。カッティングによるレイアップでイージーショットを連発する可能性もあるだけに、かなりの点差を付けてシリーズを手にするかもしれない。

ただし、レイカーズにとっての好材料は後半で見せたヨキッチ対策だ。ヨキッチに対し八村をマッチアップさせ、デイビスはリング下で待機させる。最大の懸念であったデイビスを釣りだす戦術を潰し、ナゲッツのオフェンスをスローダウンさせることに成功していた。

アンソニー・デイビス(レイカーズ)

今シーズンのポストシーズンスタッツは22.6得点、13.8リバウンドをマーク。得点こそ大人しいが、リバウンド数と3.2ブロックでチームを支えている。±評価でも6.3とコート上の存在感は際立つ。特にディフェンスのパフォーマンスはプレーオフ有数の出来だ。

ただし、レギュラーシーズンではヨキッチをマーク時にフィールドゴール成功率64%を許している。八村と連携した守備を披露する機会が多かったが、対ヨキッチ戦術を攻略されたとき、マッチアップする機会は巡ってくるだろう。ヨキッチのプレーをいかにシャットアウト出来るか注目したい。

結果予想

ナゲッツの勝利

ナゲッツ4:レイカーズ2
ナゲッツを相手にしたレイカーズの相性は分が悪い。インサイドを攻めるオフェンスでは、フィジカルによるストロングポイントを活かすことが出来ず、ディフェンスでは守備の要であるデイビスがやはりアウトサイドに釣りだされる可能性は高いはず。エックスファクターとして八村やバンダービルトがリムプロテクトできれば、面白い展開になるかもしれない。

ニコラ・ヨキッチのハイライトプレー
https://youtu.be/YK0mAqqsruY

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