4月23日、ブルックリンのバークレイズ・センターで行われたイースタン・カンファレンスのプレーオフ・ファーストラウンド第4戦、ブルックリン・ネッツ対フィラデルフィア・セブンティシクサーズの一戦は88-96でシクサーズが勝利し、シリーズ4連勝でシクサーズがセミファイナル進出を決めた。
なお、今シーズンのプレーオフファーストラウンドでスウィープ勝ちとしたのはシクサーズのみだった。
シクサーズ対ネッツの試合結果|2022-23シーズン
・第1戦:シクサーズ 121-101 ネッツ
・第2戦:シクサーズ 96-84 ネッツ
・第3戦:ネッツ 102-97 シクサーズ
・第4戦:ネッツ 88-96 シクサーズ
試合のキーポイント
チームとしての成熟度
ジョエル・エンビードとジェームズ・ハーデンを擁し、ロスターのバランスやケミストリーなど、非常に完成度の高いシクサーズに対し、ネッツはシーズン中にロスター刷新で再建の真っ最中。ネッツは第6シードでプレーオフストレートインを決めてみせたが、ケビン・デュラント在籍時の貯金も非常に大きかったと言える。
更に第4戦のシクサーズはエンビードが不在にもかかわらず、終盤の追い上げで勝ち切ってしまった。エース不在でもネッツを上回るチームの総合力は4連勝を飾るのも納得と言えるだろう。
インサイドでの勝負強さ
第1戦以外はいずれも10点差以内の接戦で非常にロースコアなシリーズ。プレーオフ16チームの中でも下位の得点力となったカードだったが、明確な違いとして現れたのはリバウンドをはじめとするインサイドの攻防だった。
リバウンド数が48.5とプレーオフ参加チームで2位のシクサーズに対し、ネッツは最下位の35.0と後手を踏んだ。その結果、セカンドチャンスポイントが20.0とシクサーズが圧倒。
ネッツは5.5に留まり、得点のチャンスを生み出すことが出来なかった。なお、エンビードのリバウンド数は11.3と多いが、その分を差し引いてもネッツの方がリバウンド数は多い計算となる。
キープレイヤー
トバイアス・ハリス(シクサーズ)
エンビードとハーデンに次ぐ第3の男ハリス。それでもこのシリーズは存在感が際立った。エンビードが1試合を欠場し、ハーデンのシュート成功率は低かった。ハリスは平均20.3得点を上げながら、フィールドゴール成功率は56.7%を記録し、リバウンド数も8.8をマーク。安定した活躍でシクサーズを牽引した。
ニコラス・クラクストン(ネッツ)
対エンビードとして期待されたクラクストン。2年連続で得点王を獲得したエンビードを20得点ほどに抑えたことは非常に大きかった。個人でも10得点以上をアベレージしており、及第点の活躍。リバウンド数も2桁に乗せるダブルダブルでインサイドの柱になれるか今後に注目したい。