2019-20シーズンにデンバー・ナゲッツの躍進を支えたジェレミー・グラントは驚きの選択をした。優勝を狙えるチームへの残留ではなく、再建期にあったデトロイト・ピストンズへと移籍。
本人はチャレンジとして加入したと語り、実際にエースとして2年間活躍。しかし、チームを浮上させるには至らなかった。
去就が注目された今シーズンはブレイザーズでプレーすることになるが、このチームも再構築期にあると言ってよいだろう。
長く活躍したCJマッカラムを放出し、アンファニー・サイモンズにそのバトンは渡された。
デイミアン・リラードこそ契約を延長したが、チームとしての実力は未知数。
ただし、ブレイザーズというチームにおいて、グラントは完璧にフィットするかもしれない。オールラウンドな能力を備える選手であり、得点能力はもちろんだが、主に守備で存在感を発揮してくれるように思う。
守備に課題を抱えるブレイザーズは戦術面だけではカバーできないロスター状況で、選手の質に影響するところが大きい。
運動能力の高さとウイングスパンを生かしたディフェンスはブレイザーズを高みに導くことが出来るかもしれない。
そして、リラードのスコアラー負担軽減。
平均20得点を期待できるグラントはリラードに寄っていた得点をシェアすることが出来る。
サイモンズも成長しており、オフェンス面は見応えがありそうだ。
「選手としてここに戻って来たことは、何か運命的なものを感じるよ。父がプレーした街、僕が生まれた街、そしてずっと僕らが住んでいる街でプレーできること、ブレイザーズの一員になることに本当に興奮している。」
グラントの父親は元NBA選手でかつてはブレイザーズでもプレーしていた。この地でプレーできることは彼にとってもモチベーションとなることだろう。