2021-2022シーズン ニュース

プレーイントーナメントが終了! プレーオフ 第1ラウンドを展望【NBA】

激闘の一発勝負プレーイントーナメントが終了。プレーオフの組み合わせがすべて決まりました。一部チームで既にプレーオフが始まっていますが、今回は第1ラウンドの予想をしていきましょう。
プレーオフの組み合わせについては以下の通り


マイアミヒート 対 アトランタホークス

(C)Getty Images

□ 勝利チーム予想: マイアミヒート
□ レギュラーシーズン試合結果: ヒート 3-1 ホークス
□ ヒート の試合のポイント:ヤングを抑えるロースコアゲームに持ち込む
□ ホークス の試合のポイント:守備の厚いヒートディフェンスを攻略。ヤング以外の選手の活躍
□ ヒート のキープレイヤー:ジミーバトラー
□ ホークス のキープレイヤー:ディアンドレハンター
東の王者相手に辛くもプレーインを勝ち上がったホークスが挑みます。
両者のチームスタイルは全くの逆で「強固な守備とハーフコートで崩すヒート」「速くて攻撃に振り切ったホークス」という構図です。このシリーズではその両者の強みを如何に消せるかが鍵となります。
まずヒート目線ですが、第一に失点を抑えることが重要です。ホークスはリーグでも屈指のオフェンスチームなので、猛攻をどう止めるのかに注目です。
幸いヒートにはディフェンスに優れるプレイヤーも多いので、オールコートでマンマークの戦術も取れます。バトラーもスティールが上手いので、ヤングからのパスも遮断できそうです。
守備は固くないホークスなので、得点さえ抑えてしまえば、スムーズに勝ち上がることも可能かと思います。
ホークスとしては得意なハイスコアゲームに持ち込めるが勝敗の分かれ目です。
基本的にはヤングを遮断する戦術を取られるので、他のユニットがマークを引き付けられるかが重要でしょう。
あとはカペラが離脱したインサイドでアデバヨのフィジカルを防げるのかがポイントです。

(C)Getty Images

□ 勝利チーム予想: ボストンセルティックス
□ レギュラーシーズン試合結果: セルティックス 3-1 ネッツ
□ セルティックス 試合のポイント:ジェイソンテイタムの活躍(個の出来)
□ ネッツ 試合のポイント:ケビンデュラントの活躍(個の出来)
□ セルティックス のキープレイヤー:ジェイソンテイタム
□ ネッツ のキープレイヤー:ケビンデュラント
他の試合はある程度予想が立つのですが、この一戦はどちらが勝ってもおかしくないカードだと思います。
トレードデッドライン後のセルティックスは優勝候補に一躍名乗りを上げる快進撃を見せ、調子は絶好調。
一方ネッツもカイリーがフル稼働後のスタッツは驚異的でエースのデュラントと合わせて、止められないチームとなっています。
今シーズンは2チームとも新しい戦力を加えてもたつくことも多かったですが、最近はチームとしての完成度も高まりを見せています。
セルティックスでは若いプリチャード、ハウザー、ネッツはケスラーエドワーズ、ドラモンドが良い仕上がりです。
この段階まで来たら、最終的な勝負の決め手はエースの個の出来が影響すると思います。
特にネッツにとってもセルティックスにとってもテイタムが一番のキー選手でしょう。テイタムは好不調の波があり、FG70%越えの試合もあれば、30%台の試合も多いです。
このプレーオフでエースとしての活躍ができるかどうかが、彼を一段階成長させ、プレーオフを勝ち上がる分かれ目と言えます。

(C)Getty Images

□ 勝利チーム予想: ミルウォーキーバックス
□ レギュラーシーズン試合結果: バックス 4-0 ブルズ
□ バックス 試合のポイント:インサイド攻略
□ ブルズ 試合のポイント:インサイドオフェンスを耐えきる
□ バックス のキープレイヤー:トリスタントンプソン
□ ブルズ のキープレイヤー:ヤニスアデトクンボ
ライターはブルズファンなのですが、あっさりとバックスが勝ち切ることを予想します。バックスはレギュラーシーズンでブルズに4連勝しているようにかなり分が悪い相手です。
今年のブルズはデローザン、ラビーンをはじめとした豪華ロスターで得点力があるチームですが、最大のネックはインサイドディフェンスにあります。
PFで起用されている選手も200cm前後で基本的にスモールラインナップを起用します。狙いがあってのスモールではなく、ロスターの関係で仕方なくという側面が強いです。
リバウンドでもブロックでもリーグ下位スタッツのブルズはサイズのハンデでバックス相手に痛手となります。
特にバックスには機動力のあるヤニス、万能性のポーティス、ストレッチビッグのブルックロペスと多くのビッグマンが所属しているため、リーグ全体を見渡しても一番の天敵と言えるでしょう。
久々の プレーオフ 進出を果たしたブルズですが、厳しいシリーズになりそうです。

(C)Getty Images

□ 勝利チーム予想: フィラデルフィアセブンティシクサーズ
□ レギュラーシーズン試合結果: シクサーズ 1-3 ラプターズ
□ シクサーズ 試合のポイント:エンビードをプレーしやすくさせる
□ ラプターズ 試合のポイント:エンビード対策。インサイドオフェンスを耐えきる
□ シクサーズ のキープレイヤー:ジョエルエンビード
□ ラプターズ のキープレイヤー:プレシャスアチウワ
このカードで何より驚きなのは再建に移り、下位予想されたラプターズが プレーオフ ストレートインを決めたことだと思います。
普通に考えればシクサーズが誇る NBA 屈指のロスターで難なく勝利をすることを予想しますが、レギュラーシーズンの成績を考えると事はそう簡単ではなさそうですね。
1つ言えるのはこのシリーズで一番重要な要素はエンビードの支配力次第でしょう。
今シーズンスリーポイントが少なく、ツーポイントエリアで勝負をするシクサーズとしては、プレーオフ でもツーポイントエリアでエンビードに自由度を持たせたいはずです。
トレード後こそ好成績だったジェームズハーデンがアウトサイドシュートを沈め、エンビードから注意を逸らしたいところ。
当然エンビードの支配がキーになりますが、それを作用させるためのハーデン、トバイアスハリスの活躍も重要です。
ラプターズとしてはその対策として、まずはエンビードを止めることになるはずです。しかし、その障壁となるのがチーム最大身長206cmのラプターズのサイズの低さとなります。
基本戦術ではスイッチディフェンスを多用しますが、一人で抑えるのが難しい分、数的不利を作ってでもダブルチームのような対策をするのかは注目です。
現代 NBA が誇る名将ニックナースの手腕がシクサーズ相手にどう対抗するか興味深いです。

(C)Getty Images

□ 勝利チーム予想: フェニックスサンズ
□ レギュラーシーズン試合結果: サンズ 3-1 ペリカンズ
□ サンズ 試合のポイント:アウトサイドシュートをタフショットに追い込む
□ ペリカンズ 試合のポイント:ペリメーターディフェンス
□ サンズ のキープレイヤー:ミカルブリッジズ
□ ペリカンズ のキープレイヤー:ブランドンイングラム
経験豊富で圧倒的優勝候補のサンズと若手も多い駆け込みでプレーオフを決めたペリカンズとの一戦です。
今年はサンズ優勝を予想しているので、ここで挫けることは考えにくいですが、後半戦のペリカンズの勢いを考えると予想に反して苦戦するシリーズになるかもしれません。
ペリカンズは順位こそ下位ですが、リーグ屈指のオフェンシブチームで、全距離から勝負できるロスターを擁します。
対するサンズは攻守両面で万能ですが、3&Dを揃える守備の固いチームです。構図としては「攻撃のペリカンズ」「守備のサンズ」が予想されます。
どちらがその強みを制し、「守備のペリカンズ」「攻撃のサンズ」という逆の局面になった際に力を発揮できるかがポイントです。
特にペリカンズはシーズンを通じて不安定な守備を見せることもあったので、サンズの効率的なペリメーターオフェンスを抑えることが出来るかが鍵となります。

(C)Getty Images

□ 勝利チーム予想: メンフィスグリズリーズ
□ レギュラーシーズン試合結果: グリズリーズ 2-2 ウルブズ
□ グリズリーズ 試合のポイント:モラントのプレイメイク力、アウトサイドを決め切る
□ ウルブズ 試合のポイント:インサイドディフェンスをチームでカバー
□ グリズリーズ のキープレイヤー:デズモンドベイン
□ ウルブズ のキープレイヤー:ジャレッドバンダービルト
プレーオフ常連ではない珍しいチーム同士の顔合わせですね。
両チームとも若いチームではありますが、完成度としてはグリズリーズが上手ですし、モラント不在でも勝ちきるチームとしての総合力があります。大崩れしない安定性が魅力です。
対するウルブズはプレーインを勝ち上がりましたが、内容には課題があったと思います。
BIG3全員が安定した活躍とは限らない。クリッパーズ戦ではタウンズがオフェンスで不発に終わっただけでなく、ファールがかさんだことでディフェンスでもズバッツにインサイドを押し込まれました。
今シーズンのウルブズはディフェンスの改善は見られましたが、個人の守備力は高くなく、チームでカバーしていますからね。
ウルブズは恐らくこの試合も個々の守備をカバーするためにダブルチームでハンドラーにマークすると思いますが、そうなるとモラントは常にマークされることが予想されます。
グリズリーズとしては、そうなった時に落ち着いてパスを捌けるか、そして受け手は決め切れるかが勝利のポイントです。
逆にウルブズは止め切れば勝てる見込みはあると思います。オフェンス力は持っていますからね。

(C)Getty Images

□ 勝利チーム予想: ゴールデンステイトウォリアーズ
□ レギュラーシーズン試合結果: ウォリアーズ 1-3 ナゲッツ
□ ウォリアーズ 試合のポイント:ヨキッチ対策。可能な限りマンマークで耐えきる
□ ナゲッツ 試合のポイント:ヨキッチからのカッティング
□ ウォリアーズ のキープレイヤー:ケボンルーニー
□ ナゲッツ のキープレイヤー:ニコラヨキッチ
現 NBA のMVPクラスを抱えるチーム同士の対戦カード。この試合でキーとなるのははっきりしていて、「ヨキッチ」となります。
ウォリアーズとしてはスモールロスターでもヨキッチを一人で抑えきれるかが重要です。
ナゲッツはカッティングの多いチームなので、ダブルチームをしてしまうと、すかさずバックドアの餌食になります。サイズのミスマッチを理解しつつも、とにかくヨキッチ封じをしたいところです。
逆にナゲッツとしてはオフボールの選手がフリーランニングを続けて、ウォリアーズ守備陣を搔きまわすと展開は面白くなりそうです。
東のエンビードと並んで、チームとしてではなく、絶対的な個人の活躍次第でシリーズ決着の命運は分かれると予想します。

(C)Getty Images

□ 勝利チーム予想: ダラスマーベリックス
□ レギュラーシーズン試合結果: マーベリックス 2-2 ジャズ
□ マーベリックス 試合のポイント:ピック&ロールのスイッチ
□ ジャズ 試合のポイント:ドンチッチ対策
□ マーベリックス のキープレイヤー:ルカドンチッチ
□ ジャズ のキープレイヤー:ドノバンミッチェル
個人的に注目している西の対戦カードです。
レギュラーシーズンの戦績は五分五分ですが、マーベリックスはトレード後にロスターが刷新されたので、どちらが勝利するのか予想がつきません。
マーベリックスとしてはオフェンスはドンチッチ次第というのもありますので、ディフェンス面で考えると、ドノバンミッチェルから始まるピック&ロールをどう対処するかでしょう。
ジャズは基本的に個で崩す傾向が強く、スイッチ後にハンドラーのミッチェルやクラークソンに対し、パウエルやマキシクリバーといったビッグマンがペリメーターで付けるかが肝となりそうです。
もちろんゴベアへのアリウープも警戒は必要ですが…
ジャズとしてはリーグ2位のユーセージレートを誇るドンチッチをオフェンス面で封じられるかが鍵でしょう。
アシストにならずとも「アシストのアシスト」として最低限絡んでくるので、ここをしっかりと潰しておきたいところです。
※ドンチッチは怪我の影響で1戦目は欠場。マーベリックスはドンチッチ出場がないと厳しいので、復帰が待たれます。

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