4月13日、NBAのプレーイン・トーナメントが行われ、イースタン・カンファレンス9位のアトランタホークスは10位のシャーロットホーネッツと対戦。
両チームともトレイヤング、ラメロボールといったスピード感のある展開を好む司令塔を擁し、トランジションバスケを得意とする点で似通ったスタイルを持っていますが、経験と実力差が表れた結果かと思います。
第1Qからホークスが主導権を掴み、ホーネッツは流れを掴めず「若さ」が出たのかなと…
最終スコアは132-103とホークスが圧倒し、勝利を掴んでいます。
勝利したホークスは、トレイヤングが24得点11アシスト、デアンドレハンターが22得点7リバウンド、ダニーロガリナリが18得点、クリントカペラが15得点17リバウンドをマーク。
一方のホーネッツは、ラメボールが26得8アシスト、テリーロジアーが21得点、PJワシントンが17得点6リバウンドを記録したが、チーム全体で37.8%とショット成功率に難があり、好不調の激しさを露呈してしまいました。
この結果、ホークスはプレーオフの最終シードをかけ、キャバリアーズと対戦します。
■試合結果
アトランタホークス 132-103 シャーロットホーネッツ
ATL|32|28|42|27|=132
CHA|23|29|24|27|=103
勝負のカギは司令塔のプレイメイクとスペースの活用
ホークスとホーネッツは共にトランジションバスケと司令塔を重要視するスタイルですが、この試合ではホークスがそのカラーを色濃く出し、ヤングの経験が上回った形となりました。
ホーネッツ側もヤングを警戒した守備体系を築き、ダブルチームや優先的にマークをカバーしていたのですが、ホークス側はそれを逆手に取った戦術を展開し、ヤングの守備のために疎かになったオープンスペースを効果的に突いていきます。
その結果、ヤングは24得点と控えめなスコアに落ち着きましたが、2桁得点が合計6人のバランスよいオフェンスを展開。
フリーのシュートを確実に決め切ったことは立派で、チーム全体のFGは52.1%とチームの持つ爆発力を発揮した試合結果となりました。
懸念点としては好不調の波が激しいチームなだけに、一発勝負のプレーインをもう1戦した際に同様の力を発揮できるかがカギとなります。
次の相手キャバリアーズは今シーズン、ディフェンスの改善を見せただけに苦しい戦いになりそうです。
ホーネッツとしてはチーム全体のシュート効率の悪さがそのまま直結したという見え方ではありますが、数値が物語る以上に、ホーネッツ「らしさ」が出せなかった試合展開となりました。
ラメロボールのパスに合わせたウイングのカットが特長的なチームですが、効果的なバックドアアシストをそこまで通すことができなかったように思います。
ホークスにはリムプロテクターであるカペラがいて、控えにはオコングがいます。
常にどちらかの選手がプレーし、ゴール下に鎮座していたため、インサイドをこじ開けることができず、同時にアウトサイドのスペースを生み出すことも出来ませんでした。
結果的にホーネッツは流れを掴むことができず、自分たちの勝負ができないまま試合終了を迎えてしまったわけです。
これでシーズンは終了になるわけですが、エースのラメロボールはまだ若いですし、今年のドラフト生も経験を積む段階、そしてゴードンヘイワードもこの試合は出場していません。
今後2年後くらいが楽しみなチーム状況かと思いますので、この経験は成長のきっかけになるはずです。