ポストシーズンも1回戦の激闘を経て、各地区のセミファイナルへと突入した。今回は第1シードと第4シードが激突する一戦をマッチプレビューをしていこう。
ナゲッツとサンズの今シーズン
2年連続でMVPを受賞したニコラ・ヨキッチ、完全復活のジャマール・マレーを擁するナゲッツはミネソタ・ティンバーウルブズを第5戦で沈めた。ヨキッチというポイントセンターを擁し、圧倒的でバランスの取れたオフェンスでウェスタン・カンファレンスの首位を獲得。怪我さえなければリーグ屈指のロスターも今のところは万全だ。
一方、デビン・ブッカーとケビン・デュラントというスターコンビを擁するサンズもロサンゼルス・クリッパーズを第5戦で下している。トレードデッドラインでデュラントを獲得して以降、サンズはデュラントが出場した試合で12勝1敗という成績だ。唯一黒星を喫したのが、クリッパーズとの1戦だった。
2022-2023シーズンのレギュラーシーズン成績
・2022年12月26日:ナゲッツ 128-125 サンズ
・2023年1月12日:ナゲッツ 126-97 サンズ
・2023年4月1日:サンズ 100-93 ナゲッツ
・2023年4月7日:サンズ 119-115 ナゲッツ
レギュラーシーズンでの対戦は2勝2敗と五分。しかし、この2チームは今季これまでフルメンバーで対戦していない。プレーオフという重要な局面でスター同士の対戦が実現するわけだ。
試合の注目ポイント
豊富なタレント同士の打ち合い
このシリーズは簡単に言えば、両チームのスターが実力を発揮できるかどうかにかかっている。ナゲッツにはヨキッチとマレー、サンズにはデュラントとデビン・ブッカーとタレントには事欠かない。
プレーオフでは主力の出場時間がレギュラーシーズンと比較して増えるため、スター選手が違いを作れるかが勝負の鍵となる。今シーズンで言うとマイアミ・ヒートのジミー・バトラー、ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーがその好例だろう。
ナゲッツはマレーがプレーオフ巧者ぶりを発揮して、レギュラーシーズンの平均20.0得点から8得点以上アップさせており、サンズのブッカーもレギュラーシーズンの平均27.8得点から8得点ほどをアップさせている。1回戦同様の活躍がセミファイナルでも出来るかは注目だ。
逆にディフェンスでは互いの圧倒的なオフェンス力をシャットアウト出来るかが鍵となる。
サンズは常に、ナゲッツはヨキッチ不在時にスイッチディフェンスを敷くため、特定の選手がスコアラーをマークすることはないだろうが、アーロン・ゴードンとジョシュ・オコギーはタフなシリーズになりそうだ。
キープレイヤー
ジャマール・マレー(ナゲッツ)
昨シーズンの全休を経て、今シーズンは完全復活。重要なポストシーズンに滅法強く、今までも勝負強さを示してきた。セミファイナルでサンズと対戦する大一番でも、そのクラッチぶりを発揮してくれるはずだ。
デビン・ブッカー(サンズ)
今年こそ悲願のチャンピオンリング獲得を目指すシーズン。ウルブズ戦では圧倒的な力を見せてきたが、重要なサンズ戦でも更なる活躍は必須。当然MVP受賞経験のあるデュラントも注目したいが、生え抜きスターの躍動は期待したい。
結果予想
ナゲッツの勝利
ナゲッツ4:サンズ2
どちらもリーグ屈指の強力ロスターで優勝候補だ。だが、ナゲッツの総合力が勝ると思う。サンズはデュラントを加えて日が浅く、連携面は万全ではないだろう。逆にナゲッツは生え抜きスターのヨキッチとマレーで長年のタッグを組んでいる。個々の能力が互いに高水準なのであれば、最後はケミストリーがものを云うはずだ。