NBAドラフト2022

【NBAドラフト2022】ドラフト結果まとめ!指名理由の解説と振り返り【NBA】

6月24日、遂にNBAドラフトの当日を迎えた。
今回はドラフト当日の振り返りと各チームの狙いを簡単に解説していこうと思う。

NBAドラフト2022の勝者

1巡目で指名された選手の解説に入り前に個人的なドラフト勝者についても触れておこう。

▼オクラホマシティサンダー
不足しているフロントコートの補強を1年越しで実行
素材型の選手を抱える現状は変わらないが、将来のチームが一層楽しみになった

▼ヒューストンロケッツ
3位でまさかのおこぼれピック!
以降の指名も課題のディフェンスを解決できる人選

▼ニューオーリンズペリカンズ
1巡目でプレイメーカー、2巡目でディフェンシブオールラウンダー
補強ポイントを的確に獲得
ザイオンウィリアムソンの復帰も期待される来期は要注目チームだ

▼アトランタホークス
1巡目選手は一人だが、16位という決して高くない順位で理想的な3&Dを獲得
着実にチーム強化を実施

▼ミネソタティンバーウルブズ
既にロスターの核が揃っているが、セカンドユニットにもかなりの厚みを持たせた
スタメンに割って入る可能性もあり、チームの大幅な戦力は間違いない

NBAドラフト2022の指名結果

1位指名(オーランドマジック)
パオロバンケロ

バンケロが1位に来たのは驚きだったが、狙いは明確で絶対的なスコアラーを取りに来た。

得点力は折り紙付きな一方、守備に課題があるが、マジックなら心配ないだろう。
アイザックをはじめとするディフェンシブプレイヤーと並ぶことで、その能力は遺憾なく発揮されそうだ。

2位指名(オクラホマシティサンダー)
チェットホルムグレン

一番の補強箇所であるセンタープレイヤーを取りに来た。ジャバリスミスを指名しなかったのは、彼の本職がパワーフォワードだからだろう。

この指名により、優秀なブロッカーでありスコアラー、そしてパサーの素質を持つマルチプレイヤーを手にした。

3位指名(ヒューストンロケッツ)
ジャバリスミス

この順位でジャバリスミスを獲得できたのは願ったり叶ったりだろう。

スコアリング能力とディフェンス能力を兼ね備えるツーウェイプレイヤーの獲得は
ロケッツに不足する補強箇所にピッタリと当てはまる。

ペースの速いスタイルにもマッチし、更に攻撃が加速するだろう。

4位指名(サクラメントキングス)
指名選手:キーガンマレー

不足するフォワードを的確に補強してきた。

即戦力でスコアラーの働きが期待でき、サボニスが加わったスターターは破壊力抜群。
失点を帳消しにするオフェンシブチームとしてリーグを席巻するかもしれない。

5位指名(デトロイトピストンズ)
指名選手:ジェイデンアイビー

ポジション的にはビッグマンが不足するが、ガードを補強。

カニンガムとの相性はまだ分からないが、タイプは全く異なり、アイビーはよりスコアラータイプだ。

若手ガードコンビの素質は高く、トレードでフロントコートの補強が進めば、面白いチームになるかもしれない。

ただチームとしての本格化はまだ先になるだろう。

6位指名(インディアナペイサーズ)
指名選手:ベネディクトマチュリン

マイルズターナーを残すなど、ファイブアウト気味のロスターでシューターを集めるペイサーズ。

その傾向に漏れることなく、エリートシューターのマチュリンを獲得した。アウトサイド戦術を中心とするチームの方向性が分かる指名かと思う。

7位指名(ポートランドトレイルブレイザーズ)
指名選手:シェイドンシャープ

ほぼ全てのポジションが補強箇所のブレイザーズは次期スター候補の獲得に動いた。

比較的層の厚かったポジションにも関わらず、このピックに動いたのはチームを大きく入れ替える前兆かもしれない。

シャープの素質は間違いなく高いため、彼を中心とした再建の動きは是非注目したい。

8位指名(ニューオーリンズペリカンズ)
指名選手:ダイソンダニエルズ

本職プレイメイカーが不在のチームにビッグサイズのプレイメイカーを補強できた。

加えてフィニッシュ力の高さは、アウトサイドなプレーを好む選手が多いペリカンズに新しい武器を追加しそうだ。

プレーオフ進出に向けた有効なピックだったように思う。

9位指名(サンアントニオスパーズ)
指名選手:ジェレミーソーハン

個人的に面白かった指名の1つ。
ポテンシャルは高いものの、今ドラフト1番と言ってよい素材型選手だ。

だからこそ育成のスパーズには相性が良いと思うし、サイズの大きいレナードになれるかもしれない。

しかし、本格化はまだ先と予想され、去年のプリモ含め、再建はまだ続きそうだ。

10位指名(ワシントンウィザーズ)
指名選手:ジョニーデイビス

ウィザーズに欠けているシューターを補強。

加えてリバウンドにも絡むことが可能で、リバウンド下位に沈むチームをポルジンギスと一緒に助けることができるかもしれない。

ポジション争いの激しいポジションなだけに、シーズン前に人員整理が行われる可能性もありそうだ。

11位指名(ニューヨークニックス)→オクラホマシティサンダー
指名選手:ウスマンジェン

ニュージーランドでプレイしたポテンシャル抜群のヨーロピアンポイントフォワード。
サンダーへとトレードになり、ホルムグレンと合わせ、多くのハンドラーが揃った。

どこからでもパスムーブが出来る見ていてワクワクするチームになったのは間違いない。
連携面の構築次第で台風の目になる可能性も大いにありそうだ。

12位指名(オクラホマシティサンダー)
指名選手:ジェイレンウィリアムズ

思わぬランクアップとなったウィリアムズはバックアップとしてオールラウンドな才能を与えてくれそうだ。

試合を変える選手かと言われるとそうではないが、層の厚さと安定したプレーは強いチームに必要不可欠。将来性を見越したピックと言えるだろう。

13位指名(シャーロットホーネッツ)→デトロイトピストンズ
指名選手:ジェイレンデュレン

正センターのアイザイアスチュワートが206cmとサイズ不足のインサイドに本格派センターを獲得。

オフェンスに課題はあるが、カニンガムやヘイズといったプレイメイカーは充実しており、その欠点も補えそうだ。

フォワードにエース級が加入すれば、一気に化けるチームになったと思う。

14位指名(クリーブランドキャバリアーズ)
指名選手:オチャイアバジ

勝ちに行くチーム作りのキャバリアーズは即戦力をピック。

大学4年間のキャリアはすぐにでもNBAの舞台で活躍できるだろう。
チームもその完成された能力に期待しての獲得であり、すぐにでもスタメンに割って入るかもしれない。

15位指名(シャーロットホーネッツ)
指名選手:マークウィリアムズ

サイズとディフェンス能力を揃えたマークウィリアムズはホーネッツにマッチする。

ビッグマンながらスピードを備えるモダンな能力はラメロとの相性も高く、オフェンス面の貢献も期待が出来そうだ。

プレーオフ進出に向けた重要なキーマンとなるだろう。

16位指名(アトランタホークス)
指名選手:AJグリフィン

課題のディフェンスを解決しながらもシューターの補強。
理想的な3&Dをホークスは迎えることが出来た。

ガードのバックアップでもウイングとしてのスタメンでも起用が出来る汎用性もウリで、
ホークスの上位躍進に貢献できるキーマンとなりそうだ。

17位指名(ヒューストンロケッツ)
指名選手:タリイーソン

プレイメイカーの獲得を予想したが、フロントコートの補強を行った。
狙いはリーグワーストのディフェンス改善にある。

複数ポジションを担当できるプレイヤーであり、多くの選手を抱えるロケッツロスターで柔軟に起用が出来そうだ。

18位指名(シカゴブルズ)
指名選手:デイレンテリー

予想が読めないブルズだったが、サイズがあるディフェンス能力の高いガードをチョイス。
カルーソ、ロンゾボールと並んで、バックコートディフェンスは厚くなるだろう。

しかし、パワーフォワードの補強が必要だっただけに、意外な結果となった。
トレード市場でインサイド補強を行う可能性も少なからずありそうだ。

19位指名(ミネソタティンバーウルブズ)→メンフィスグリズリーズ
指名選手:ジェイクラレイビア

1巡目下位で予想されていた選手で22位と29位を出してまで取ったのは疑問符が付く。

ただ大学3年間をプレイした経験値はWin-Nowモードのグリズリーズで即戦力の活躍が期待できる。

デズモンドベインの時もそうだったが、グリズリーズは素材型よりも実績のある選手を選ぶ傾向にあるようだ。

サイズのあるフォワードながら、パスを捌くことが出来、ハードワークで貢献が出来るだろう。

20位指名(サンアントニオスパーズ)
指名選手:マラカイブランナム

素材型の選手ではなく即戦力級のオールラウンダーをピック。

アンセルフィッシュでハッスル出来るスタイルはスパーズにもマッチし、アウトサイドシュートを供給できる。

どのようなローテーションでも対応が利くプレイヤーで、コートに立つ時間も増えそうだ。

21位指名(デンバーナゲッツ)
指名選手:クリスチャンブラウン

大学で3年間を過ごした経験を持つオールラウンドなウイング選手。

ウイングのバックアップとして即戦力を獲得したのだろう。爆発力はないかもしれないが、堅実的な働きが期待できそうだ。

22位指名(メンフィスグリズリーズ)→ミネソタティンバーウルブズ
指名選手:ウォーカーケスラー

クリスフィンチの下でディフェンスの向上を見せたチームに更なるディフェンス強化が期待できそうだ。

大学屈指のブロッカー加入はインサイドを強固にする。
カールアンソニータウンズとの併用は難しそうだが、チームとしての総合力は向上する。

23位指名(フィラデルフィアセブンティシクサーズ)→メンフィスグリズリーズ
指名選手:デイビッドロディー

今ドラフトで最も意外だった指名がこのロディーだろう。

多くのモックドラフトで2巡目下位予想だったが、目利きのグリズリーズによって獲得。
最近のグリズリーズは成功例が多いため、期待せざるを得ない「マルチな才能を持つフォワード」だ。

スモールボールのセンターを担当でき、ロスターの幅を広げるため、ローテーションには注目したい。

24位指名(ミルウォーキーバックス)
指名選手:マージョンボーチャンプ

バックスのガードとしては珍しいスラッシャータイプの選手だ。イメージとしてはガード版のヤニスと言えば分かりやすいだろう。
68%の圧倒的な2P%はシューターの多いバックスにおいて、存分に発揮できそうだ。

25位指名(サンアントニオスパーズ)
指名選手:ブレイクウエスリー

層の厚いガードに更なる補強を加えてきた。
現状のガード陣と違うのはスパーズでのスコアラーとして計算が出来るということ。

チームオフェンスの関係上、20得点以上を稼ぐ選手は少ないが、マレーと並ぶ将来のエース候補となりそうだ。

26位指名(ダラスマーベリックス)→ミネソタティンバーウルブズ
指名選手:ウェンデルムーア

やや層の薄いウイングを埋めるピックを行った。

パスを捌けるオールラウンダータイプのため、主にセカンドユニットでのハンドラーとして期待が出来そうだ。

ベンチメンバーでも停滞することなく、試合をコントロールできるだろう。

27位指名(マイアミヒート)
指名選手:ニコラヨビッチ

ロスターで唯一スケールが小さいパワーフォワードを補強した。
PJタッカーの退団も噂されており、スタメンに抜擢される可能性も高そうだ。

昨シーズン停滞気味だったアウトサイドの改善のカギとなるだろう。

なお、課題のディフェンスは多くのツーウェイプレイヤーを抱えるヒートにとって、気にならない要素になりそうだ。

28位指名(ゴールデンステイトウォリアーズ)
指名選手:パトリックボーダウィン

チャンピオンチームのウォリアーズにとって即戦力の活躍は難しいだろうが、将来的な有望選手の一人となるだろう。

優れたサイズを持ちながらもシュートが上手く、チームの相性とはマッチする。
もしかしたら、バックアップセンターとしてプレイする時間もあるかもしれない。

29位指名(メンフィスグリズリーズ)→ヒューストンロケッツ
指名選手:タイタイワシントン

ペースの速いロケッツにとって、タイタイワシントンの獲得は非常に相性の良いピックだ。

更なるオフェンス力の向上、そしてスティールの巧さはディフェンスのロールでもフィットする。もしかしたら今ドラフトで一番チームとの相性がよいピックかもしれない。

30位指名(デンバーナゲッツ)
指名選手:ペイトンワトソン

21位指名のブラウンとは対照的にワトソンは完全素材型の選手だ。
大学のプレイタイムは12分とその全容はまだ見えていない。

ただウイングながら優れたサイズを持つウイングはポテンシャル抜群のため、才能開花を待ちたい。

詳しくNBAドラフト2022の選手をみる

7月からはサマーリーグがスタートし、早速新戦力のお披露目となる。
完全ではないにせよ、大方の実力とチームとのフィット具合が見えてくるはずだ。
NBAドラフト2022のルーキー達がチームに加える変化に大いに注目していきたい。

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